Rot(赤) SRW ダンテ編









赤を纏う人修羅が選んだのは

赤い狂気で己を縛る、美しき悪魔狩り











「・・・・・・10分だ。 その間に考えな」
「・・・なに、を?」

俺の腕の中か、ベッドの上か・・・・・。自分の行き先をな。
・・・馬鹿。

どこかで聞いた殺し文句に、呆れて、溜息が、出る。

・・・じゃあ、順番どおりに当てはめれば、アンタの腕の中は、カンオケか、ダンテ。
どうせ、死んだように横たわるはめになるんだから、同じじゃないのか?少年。

・・・死ぬの前提?
死なないつもりで居るなら、俺もなめられたもんだ。






「あ・・・っ。ゃ、っ。ぁあ・・・」

おねがい。

もっと、シテ。もっと、突いて。もっと。

「・・・ぅ、あっ。・・・んっ。もっ、と」


もっと、犯して、もっと、汚して。もっと。

「More?」

「Ye・・・s. Con fuse , me・・・ more」

もっと、乱して、もっと、苛めて、・・・もっと。

ぐちゃぐちゃに




――― 俺を、壊して、ダンテ。












何が、あった?・・・キョウ。

「・・・ッ」
傾き始めた、太陽の光が暴く、絡み合う二つの影。
この体勢で耳元で囁かれることに、象牙の肌の恋人がとても弱い、のを承知で、白人は聞く。

「なあ、答えろよ。・・・珍しいよな?どっちかっつーと潔癖なお前が、俺に会うなり、開口一番」
”抱いてくれ”、って、言い出すなんてな。暗くもならない、時間、から。カーテンも閉めずに。

(どうせ、ホテルの最上階だ。見るヤツなんて、鳩ぐらいだがな)

「ゃ、っ。ぁんっ。あ、あぁっ!・・・イイっ」

おまけに。自分から言い出しただけあって。
いつも以上に感じやすくて、イク気満々なくせに・・・なかなか意識飛ばさやがらねえし。

どうせ、また、あれだ。考えても仕方ないことで悩んでいやがる、んだろう。
面白く、ない、と男の肉は、きつく締る少年の穽を穿つ。

「・・・ひ、ぅんっ・・・。あ、ダン、テ・・・ぇ」

ま、あ。イキたいのにイケないまま、夕日を浴びて、象牙の肌を全身赤く染めて喘ぐコイツは。
・・・絶品、だけどな。

(普段は暗くしないと、絶対にイヤがるからなぁ)

そう、ほくそ笑みながらも、連動せぬ肉と心に裂かれて苦しむ恋人を見ていられずに。
仕方ないな、一度終わらせるか、と。
ダンテは無理やりに、肉の望みを満たさせることに決め、それを実行した。







◇◆◇



「花、を」
「花?」

花を、見たんだ。白い、花。
・・・それで?

「かなしい、な、って、おもった」

ぽつり、ぽつりと落とされる、どこか意味不明な、少年の言葉。

・・・日本に、酔芙蓉って花が、あってさ。白いのに赤く染まって落ちて、腐る花。
今の季節、なら、椿、でも、いいかな。白い、椿。

・・・白い花って、綺麗だけど、見てると、かなしいだろ。
その白さが、すぐに、雨に風に雪に穢されて、堕ちて朽ちていくのが分かる、から。

(でも、どこかで、うらやましいって、思う。あの花は、きっと、お互いじゃなきゃ、ダメなんだ。
どんなに傷ついて穢されて、踏みつけられて、地獄の底に堕ちて、も。
白い花弁を自分の血で赤く染めてでも、あいつらは、きっとお互いを見つけて)

聞くでもなく聞かないでもなく、愛しい少年の声の響きを愉しんでいた男は。
撫でさすり、そのすべらかな感触を堪能していた肌に、あってはならぬモノを見つける。

「・・・響」
「ダンテ・・・?」

聞かなくなって久しい、悪魔狩りの、本気の、声?

「誰に付けられた?」
「え?」
「刀傷だよなぁ?この、傷。・・・片刃で反りのある・・・日本刀か?」

赤い筋の残るそれを、舌先で嬲りあげられて、ぞくり、と体が反応する。
やばい。忘れてた。・・・デビルサマナーの刀だけあって、治癒が間に合わなくて。

「・・・言ったら、ソイツどうするの」
「殺す」

久しぶりに見れた。怒りに燃える半魔の瞳。・・・ヤバイ。ゾクゾクする。
優しく笑ってくれる瞳も好きだけど、やっぱり闘う時のその瞳が、一番。

「とっとと、言え」
「・・・内緒」

アンタとアイツの、赤と黒の闘いも、ちょっと見てみたい気はするけれど。
それは俺たちの大事な白が泣くから、ダメ。

そう、思わず、大好きな弟を思い出して、微笑んで答えたのがいけなかったのか。

へぇ、教えられないほど大事な、浮気相手ってか?と青い瞳が不穏に狭められる。
ああ、この瞳もキレイ・・・って、え?何?浮気って、何?

「鳴かぬなら、鳴かせてみせよう・・・だったか?」

――― え?

言うなり、抱かれたまま、起こされて、座ったダンテの上に。

「あっ!・・・やっ、あっぁあ!」
落とされて、貫かれる、それは、深く。少年の燻っていた快楽に、一瞬で火をつけられる。
性急に、ガクガクと最奥を穿たれて、頭が朦朧と、なる。のに。

「お前は此処も弱いよなぁ。キョウ」
突き上げながら、胸の先端を指先で、痛いほど、弄られて。

「ぃっ、ぃゃぁっ・・・」
「イヤ?それともYeahか?」
分かるまで、stopだな。俺は優しい、からな。

いきなり動きを止めた腕の中で、寸断された悦びに、少年の身体が悲鳴を上げる。
「お・・・っと、いけない子だ。じっとしてな」
思わず自分から高みを得ようとした動きは、あっさりと男の腕に停止させられて。

「ちゃんとナかないと、milkは、もらえないだろ。Baby?」
くちゃりと耳に、舌の音と一緒に注がれる淫猥な台詞が、少年の苦しみを増やす。

「なあ、響。お前を、抱いてるのは、誰だ?」
「・・・悪魔、狩り」
「お前の、中に入ってるのは?」
「・・・っ。ダ、ンテ・・・」
「なあ、俺に狩られて捕まった、悪魔(おまえ)は、身も心も、俺のモノだろ?」
「・・・ぁ。あ、ぁあっ、お、願い、イカ、せ」
「イキたいか?イキたきゃ、言ってみな、お前が誰のモノか。誰のswordで挿されて殺されたいか」

大事な夜に出かけたきり帰ってこないわ、何があったか言わないわ、こんな傷までつけてくるわ。
ホント、お前、いい加減にしろよ。

「・・・ダ、ンテの、いじ、わ」
「聞こえない、なぁ。少年」

やがて狂ったように叫ばれた、少年の甘い敗北宣言に。
手に入れた悪魔をいたぶりながら、Hunterはどこかで聞いた台詞をその肌に落とす。

「会えて嬉しいぜ、一番、素直なお前に」
「・・・」

アンタはいつも、そうだ。

「お前もそう思うだろう?・・・My sweet devil」
「・・・っ」

いつも、いきなり降ってきて、俺の弱点を。
突き刺すんだ。








◇◆◇




「自分のせいだ、って思っているだろう?」
自分が、俺を選ばずに、アマラの底に堕ちてりゃ、(シュラ)は選ばれなかったって、思って、いるだろう?
「・・・っ!」
散々、啼かされて、吐かされた後に落とされるのは、あっさりと急所を突き刺す言葉。

「まあ、安心しろ。お前のそれは、無用な気遣いってヤツだ」
そいつ等の器、なら、どうせあの爺達は、どんな理由つけてもちょっかい出してたぜ。

「・・・そう、かな」
「そうだ。・・・後な、言っておくがな。」
お前があの爺んトコに堕ちたときには、魔界中をぶち壊してでも、取り戻しに行くからな。

「・・・」
悔しい。泣きそうに、なる。・・・もう、散々、ナかされた、のに。

「とりあえず、とっとと、アメリカに来い。・・・要らないことを考える暇を無くしてやる」
もう大学、決めたんだろ?英会話も、お前ならほぼ問題ねーだろうし。
大体、ホームステイ&バイト先も決まってるだろ・・・安上がりで、良かったな。

「その分、身体で払わされそうだけどね・・・戦闘で」

クッ、戦闘の相手は悪魔か、それとも、俺か?
本来の調子を取り戻したらしい、恋人にデビルハンターがからかいを落とす。
どうせ、どっちもだろ、と赤い顔で言いかけた少年の唇に、軽いキスを与えて。

「じゃあ、こっちから、先払いだ」
雇用契約の証、な、と、指に嵌められるのは、甘い白銀の、枷。

・・・クリスマスプレゼント?
いや、Birthday Present だ。誰かさんがこっちに居ないお陰で、渡すの遅れたけどな。

「・・・仕方ないな、雇われてやるよ」
なるべく硬い声で言ったつもりであろう、少年の震える声の響きに悪魔狩りの苦笑が深まる。

じゃあ、契約の証にキスだな。
キスだけで、済むのかよ。

憎まれ口を叩く悪魔と、嬉しそうに彼に口付けるデビルハンターは、
力を増した互いの腕の中で、赤い夕焼けから夕闇へと変わりゆく下界を見る。

日の光と入れ替わるように、輝きを増す、人工のイルミネーション。

キレイだ、と思う少年の思考を呼んだように、落とされるのは、どこかで聞いたようなキメ台詞。

「・・・キラキラしてきたな。少年」
「・・・ホント、馬鹿」








Congratulations on your engagement?




Ende


GIFT部屋top



実は、「最後のダンテの台詞」が書きたかっただけなのに、どうしてこんなことに・・・。

キョウ。マニアクス出身。漢字は響。理性的で常識人。その分、ブチ切れると歯止めは青天井。
何かが足りない自分に気付いていてその歪みを己のコントロール化に置こうと、努力していたが
頭より先に体が動くタイプのダンテを見て、何だか何もかもが吹っ切れてしまったらしい。
で、自分がアマラエンド選ばなかったので、シュラのことは、ずっと気に病んでいます。

考えすぎちゃう癖は抜けないので、その度に赤い愛の説教部屋が発生するとかしないとか。
普段溜め込んでるヤツほど、理性トバしてやるとものすごいぞ、とはダンテの独り言。
そうかぁ、それでウチのライドウさんは・・・おや、こんな時間に客が。