Game







書いた本人がびっくりのロキクー?クーロキ?いや全ては誰かさんのせいです。
「朝」解決?編の後、強制送還されて拗ねたロキの設定で。
大した描写は無いですが、苦手な方は回れ右お願いします。大丈夫!な方は下へ。









gameしねーか。
game?
お互いに、つれないご主人様のおかげで、すっかり純愛だからよ、ご無沙汰だろ?
・・・何の話を。







唐突に、愛しい主に独り、喚ばれたロキ。
喜々として周囲が呆れるほどの速さで瞬時に移動した彼は。
数時間後、義兄弟と共に、疲れきった風情で帰ってきた。
ラグナロクでもやってきたのかと、思うほどに。疲れきった風情で。

主の身に何かあったのかと、周りの仲魔が事情を聞きたがるのを全て無視し。
独り、自分の部屋に閉じこもった彼を、仲魔代表でクー・フーリンが訪ねてきたのは
つい先ほどのこと。

「何が、あった? ロキ」
「・・・」
「ロキ?いいかげんに」
「なあ、クー・フーリン」

・・・gameしねーか?








ぴちゃ、と。
音だけは甘いそれが、響く。

二人が為している行為は、一般的には口付けとか、愛撫とかの範疇に入る、のだろう。
だが。
その実情は・・・。


「先に、感じた方が、負けだ」
「馬鹿なことを」
「自信ねーか?お前も、シュラに惚れてから、ご無沙汰だろうしなぁ」

どこか自暴自棄な。滅多に見られぬ魔王の拗ねたような様子。
やはり主様に何かあったか。
だが聞き出そうにも、この様子では素直に応じまい。止むを得ぬ、か。

「・・・gameの賞品は?」
「これ、でどうだ」
そう言って、ロキが見せたのは・・・着物?そして、この、香りは。
では、これは、かの地での主様のモノか。

「・・・その、勝負受けましょう」

この馬鹿魔王がその着物を"どう"使うか、考えるだに寒気がする。
大体、それは、窃盗行為では無いのか。と頭痛を感じながらも、その賞品を得た後に、どこかの悪魔召喚師に返そうなどとは欠片も思わない幻魔である。

「それと」
「何だ」
「何があったかも、説明を」
「聞かない方が、いいと思うぜ」
「なぜ」
「また、ラグナロクだ」
「?」

半分自棄のように、笑いながら、紫の肌の魔王は白い幻魔の腕を掴み。
真っ直ぐな黒髪の幻魔は、金の波を描く髪の魔王の顎を、その白い指先でなぞり。

愛しい主の残り香を持つ商品を賭けて。
愚かな下僕共は

gameを始めた。




Ende


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