い、や。 たすけ、て。 たすけて、ライ、ド……。 ……。 夢を、見る。 貴方が、泣いている。 泣いて、僕を、呼んで、僕の名を、呼びかけて、止める。 目覚めて、僕は、貴方を、探す。 もう、どこにも居ないと知っていて、それでも、探す。 いつからか、貴方の心の泣き声は、僕に届いた。 この地で、共にあった時には、哀しくも嬉しかった、その繋がりは。 今は、ただ、この心と身体を引き裂く、激しい痛みにしか、ならない。 その悲鳴を聞きながら、僕は、何をすることも、できず。 ただ、貴方の痛みを思って、貴方の哀しみを感じて、喘ぐ、だけで。 自分の無力さに、打ちのめされる、だけで。 ああ その苦しみは、思い出せない"あの夢"と、きっと同じ。 おそらく 貴方が封印していった、"あの夢"、と。 でも。今度こそ。 もう一度、呼んでくれれば。 きっと、今度こそ、貴方のところに、辿りつけるのに。 僕の名を、最後まで呼んでくれれば、きっと。 でも。いつも。 夢の中ですら。 貴方は、僕を、最後までは、呼ばない。 けして、呼ばない。 next 帝都top |