月蝕 11






ときどき、泣きながら眼を覚ます。

頬を伝い、枕へと流れる透明な雫が、彼の元へ届けばいいと、思う。


僕は幸せだと、とても幸せだと貴方に伝わればいいと、思う。


「忘れるかも、しれませんよ」
「いいよ、忘れても」



だって



俺 は お 前 を 忘 れ な い か ら






ああ、本当に殺してやりたい。殺してやりたいほど、





愛 し い 。 貴 方 が 。





Ende

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