「ウリエル!」
(・・・シュラ、様?)
「しっかりしろ!ウリエル!」
(私、は?)
「・・・どうやら、気がついたみたいだな」
正常な"気"を感じて、シュラがはぁと大きな息をつく。
「わた、しは、いったい」
ぐい、と主に肩を抱きすくめられ、ウリエルが呆然と呟く。
クス。
「・・・感じすぎたって、ヤツ?」
良かった。とうとう狂っちゃったかと思って、心臓が冷えた。
「あ」
自らの痴態と、その凄まじい感覚を思い出し、震えて戸惑う天使の髪をそっと悪魔が撫でる。
うっとりと、その優しい動きに目を閉じ。
その手に応えようとして、ふとウリエルは自分の手に違和感を感じた。
(何か、濡れている、ような?)
両手に何か滑るような感覚を覚え、同時に何かの匂いに気付く。
これは、戦場で必ず知覚した、匂い。なぜ、今、こんな、ところで。私の、手に。
(ま、さか)
「!やめろ、目隠しを取るな、ウリエル!」
気付いたシュラの制止がかかるのと、ウリエルが目隠しを取り去ったのはほぼ同時だった。