腕の解放を拒むゆえに、肌を透かす障壁は完全には取り除いてはもらえない。
それが、自業自得、と理解しつつも。布一枚を隔てて施される愛撫が、もどかしいのか。
「ん……あっ、ぁ……」
耐え切れぬように、上がる声は甘く、そして、どこか切ない。
「右利き、だったっけ。ライドウ、くん」
「あ、……は、い……っ……ぁっ!」
答えるより早く。クイと、由良の左親指で嬲られる男の右胸の先端は、
既に凝った存在を布越しに、示し、少年の容を持つ、魔物を微笑ませる。
「んっ、んんっ……ぁ」
――― 右利きは、右胸の方が、鋭敏な感覚を得ることが多い。
その俗説を如実に証明する、白い肢体を見ながら、指で玩ぶ対象を左、へと変更し。
由良は、白い下着の上から、ライドウの右の胸の中心をカリ、と齧って、みる。
「ひ……っ。んっ」
くす。
「優秀な、ポインティングデバイスだね」
齧りながら響く、聞きなれた、けれど、この場にはそぐわないはずの、単語。
「……?」
「ライドウくんの、ココ」
「んっ!……っああぁっ!」
胸の先端を、由良の右中指で、クリ、と上下に、愛されて。
その、よく知る彼の動作に、意地悪な揶揄の意味を、理解する。
「ぁ……ぁ……っ、ホ、イール?」
マウスの中央に、存在するようになって、久しい、あの。
「ご名答」
くすくす、と、楽しそうな甘い声が、男の酩酊感をより、深くする。
「ほら、上に撫でても、下に」
動かしても、と。
いつも見惚れていた、動作で、嬲る指先は優しいのに的確に、甘い感覚を高め。
「や……ぁっ」
……囚われた男を納得させる。
――― ああ。貴方の指先ひとつで、アップダウンさせられる、というなら、たし、かに。
「じゃあ、やっぱり、押し込んでも、反応する?」
「ぅあ、んっ!」
上がった甘い声に、残酷なIT技術者はくすくすと、満足そうに、頷く。
「ホント、優秀、だね。的確に反応を返す」
後は。タブレット、いや、この場合ディジタイザか。どれだけ優秀か、試してみたいところだけど。
そう言いながら、縛られたままのライドウの膝を左中指でくるり、と円を描き、そのまま、つ、と。
脚の付け根まで、ゆるやかな曲線をゆっくりすぎるほどにゆっくり描いた男は、
「さすが。非接触でも。イイんだ」
「っ」
既に、硬く張り詰めたそこを、下着の上から、なぞりあげ、跳ねる肢体の如実な反応を堪能し。
……嬲られる男は、屈折した妬心を煽られる。やはり貴方のPCは、いつも。こんなに。と。
悔しげな喘ぎ声に気付いたか、由良はライドウの耳元で宥めるように囁く。
「でも、今日はもうあまり時間も、余裕も無いし。後は、キーボードで許して、ね」
それと。明日からは。
「もう、僕のコンピュータを睨まないでやって、くれるかな。ライドウ、くん?」
君以上に優秀な子、なんて、存在しないんだから。
(……っ。知って……!)
カッ、と羞恥に染まる肌と、思考は。
下着を手繰り上げ、白いキーボードに、絶妙な圧でタイピングを打ち始めた悪魔の指で。
「ああ……っ」
より高度なプログラム言語へと、変換、させられた。
◇◆◇
どこまでを、夢にしてあげれば、彼は一番、楽になれるのだろう。
一番、幸福に、なれる、のだろう。
先の行為の邪魔になる、脚の拘束は解くのは了承した、ものの。
白い手首の菖蒲色の戒めをはずすことを、頑なに拒む、ライドウを見ながら。
可哀想に、と。由良は思う。
(ホントの君が望まない枷なら、全部はずしてあげたいんだ、けどな)
深さを増した愛撫と口付けを与えながら、そう願う、由良の耳に、やがて。
カリと、何かを引っかく、音が届く。
(……ホントに、君は保護者が多いね)
口に出さずに、苦笑した由良は、愛しむ唇が、乾いていることに気付いて。
ついでだな、と、ライドウの頬に軽く口付けて、彼の上から、降りる。
「待っ……!」
それは、何度も何度もどこかで見た、情景。
そっと、自分に掛け布団をかけて、去ろうとする男の背中が
いつか味わった絶望をライドウに渡す。
「や、由良、さ、。行かな、いで」
縋りつくような声の音は、動かぬ手の力以上に由良の心を縛る。けれど。
(ごめんね。今日はコレが君のためだろう、から)
「何か、飲み物、取ってくる」
苦笑したように振り向く男の声は、優しい。
「飲み、物?」
「うん。喉、渇いている、でしょ?それに」
言葉の間を空けた、その空白に。
カリ、と軽くドアをひっかく音と、ニャアという微かな、鳴き声。
「ほら、ゴウトさんが、」
心配してるのかな。ついでに宥めてくる。
待ってて、と、パタリと閉められたドアの音が。
上げられたままの熱を持つ男の体を、切ないほどに苛んだ。
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えーと。腐女子の為のIT入力装置講座(嘘をつけ嘘を)。そしておい待て放置プ○イかと。
一応、以下反転。
いや。ディジタイザはむしろ由良さんでは?認識保存するんだから。すごく優秀ですね♪
非接触型のディジタイザは、レーザービームとか光学的に認識するやつで、つまり触らなくても
……って、そんな問題じゃなく!!お仕事中の方、すみませんすみませんすみません!!!
ホイールくりくりするたびに、何かを思い出したら、ホントにごめんなさいです!
で、でも。さすがに、“一体型ジョイスティック”を出すのは、自重したんですけど。
……………ホントにすみませんー!!!